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音声AI応対、2分超の会話でチャットより成功率32%高い

イレブンラボが11月2日に公開した調査で、2分を超える顧客対応の成功率は音声AIがチャットを10.9ポイント(相対31.7%)上回った。1分未満の会話ではチャットが約9ポイント優位だった。

AIによる顧客対応で、2分を超える込み入った問い合わせでは、テキストチャットより音声通話の方が解決率が高い――。音声AI企業のイレブンラボ(ElevenLabs)は現地時間11月2日に公開した調査で、2分超の会話の成功率が音声でチャットを10.9ポイント、相対値で31.7%上回ったと発表した。

キッチンの流し台の前で水の入ったグラスを持ち、携帯電話で通話する女性
イレブンラボは、複雑な問題ほど人は文字を打つより話して解決したがると分析している。資料写真。 사진: Shixart1985 / 위키미디어 공용(CC BY 2.0)

要点

  • 1分未満の短いやり取りではチャットが音声を約9ポイント上回り、1〜2分ではほぼ互角だった。
  • 2分を超えると音声AIエージェントの成功率が10.9ポイント(相対31.7%)高かった。
  • 平均応答遅延が16%縮むのと並行して成功率は26%向上し、15秒以内に終わる通話の割合は21.1%から3.8%に下がった。

音声とチャットのAI対応をどう比べたか

調査はイレブンラボのジェイク・テナント氏とアラナ・ブラウン氏がまとめた。電話やWhatsAppの音声とテキストチャットの両方で稼働する本番環境のエージェント数百件が対象で、2026年5〜7月に音声・チャットそれぞれ50件以上の会話を処理したものに限った。

利用件数や用途の違いで結果がゆがまないよう、エージェントごとに自らの音声とチャットの成績を比べた。何を「成功」とするかは各企業が定め、会話の長さを複雑さの目安とした。

会話の長さ別に見た音声・チャットAI対応の成果(イレブンラボ、2026年5〜7月のデータ)
項目結果
1分未満の会話の成功率チャットが約9ポイント優位
1〜2分の会話の成功率ほぼ互角
2分超の会話の成功率音声が10.9ポイント優位(相対31.7%)
平均解決時間(2分超の成功した会話)音声4.6分、チャット7分
長い会話を音声の方が早く解決したエージェント90件中78%

長い問い合わせほど音声が速い理由

2分を超えて成功した会話では、音声が平均4.6分、チャットが7分で解決した。比較できる90件のエージェントのうち78%が音声の方が速く、長い会話で音声の成績が明確に良かったエージェントも3分の2近くに上った。

同社は、人が話す速さはタイピングの約3倍だと指摘する。2016年に米スタンフォード大学、ワシントン大学、百度(バイドゥ)が行った研究でも、スマートフォンでの音声入力はタイピングより約3倍速かったと米公共ラジオNPRが報じている。

調査は「問題が複雑だったりストレスを感じたりする場面では、人は文字で打つより話して解決したいと考えることが示唆される」と記している。

カギを握る最初の15秒

イレブンラボは、より高速な大規模言語モデル(LLM)に切り替えたエージェントの会話315件も分析した。平均エンドツーエンド遅延が16%短くなるのに伴い成功率は26%上がり、15秒以内に終わる通話は21.1%から3.8%に減った。

調査は「エージェントの反応が遅いと、かけた側は回線が切れたかシステムが壊れたと思い、電話を切ってしまいがちだ」と説明する。ただし、これは相関関係であり、遅延だけが成果を押し上げた証拠ではない。

利用者実験と限界

別の実験では、参加者98人が欠航した航空便の予約変更という想定場面を、音声とチャットの両エージェントで無作為の順に体験した。その後、85%が音声を好むと答え、解決の速さと共感を理由に挙げた。

限界もある。分析した会話の総数は公表されておらず、成功の基準も企業ごとに異なる。調査自身も「会話時間は複雑さの不完全な尺度であり、顧客がメッセージの合間に間を置くチャットでは特にそうだ」と認めている。好みの結果は一つの想定場面での自己申告で、イレブンラボは対象製品「ElevenAgents」の販売元でもある。

音声AIエージェント市場の動き

同社は9月の従業員株式売却で企業価値220億ドルと評価された際、売上高の55%が法人顧客によるもので、ElevenAgentsが最も急成長している製品だと説明していた。グーグルなど大手も低価格の音声モデルを投入しており、競争は激しさを増している。

今後の見通し

調査は、音声エージェントには文脈を把握し、航空便の予約変更や返金など実務をこなせるよう社内システムと連携し、素早く応答することが必要だと結論づけた。コールセンターでは、簡単な照会はチャット、複雑な問題は音声と使い分ける方法が検討に値しそうだ。ただし、データを開示した第三者による検証が待たれる。

よくある質問

音声AIエージェントは常にチャットボットより優れているのか。 そうではない。イレブンラボのデータでは、1分未満の会話ではチャットが約9ポイント上回り、音声が10.9ポイント(相対31.7%)上回ったのは2分超の会話だった。

音声だとどれほど早く解決するのか。 2分を超えて成功した会話では、音声が平均4.6分、チャットが7分だった。比較可能な90件のエージェントのうち78%が音声の方が速かった。

独立した調査なのか。 違う。自社プラットフォームに関する自社調査で、標本の総数も公表されていない。

参考資料

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チ
チョン・スン
AI Newsway · 開発者

AI Newswayの編集責任者です。AI、開発ツール、クラウド、生産性テクノロジーの記事を執筆しています。

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