Nanbeige、33Bコーディング向けオープンモデル公開 512K対応
中国BOSS直聘傘下とされるNanbeige LLM Labは、コンテキスト長52万4288トークンの33Bオープンウェイトモデル「Nanbeige4.3-33B」をApache 2.0で公開した。自社測定ではTerminal-Bench 2.1で80.9と、Qwen3.8-27B(73.0)を上回った。
中国の求人プラットフォーム「BOSS直聘」傘下とされるAIチーム、Nanbeige LLM Labは、コーディング・エージェント向けのオープンウェイトモデル「Nanbeige4.3-33B」をApache 2.0ライセンスで公開した。同ラボは自社テスト20項目のうち17項目で、アリババのQwen3.8-27B、グーグルのGemma4-31B、メタのMuse-Glimmer-30Bを上回ったとしている。米AIメディアMarkTechPostが10月25日に報じた。

要点
- Nanbeige4.3-33Bは330億パラメータの密(dense)モデルで、コンテキスト長は52万4288トークン。ベースモデルも同じくApache 2.0で公開された。
- ラボ自身の表では、Terminal-Bench 2.1で80.9とQwen3.8-27B(73.0)を上回る一方、SWE-Bench Pro、GDPval、GPQA Diamondでは及ばなかった。
- スコアはすべて自己申告である。MarkTechPostは、競合モデルの数値の一部が各社のモデルカードと食い違うと指摘した。
Nanbeige4.3-33Bとはどんなモデルか
Hugging Faceのモデルカードは、本モデルをNanbeige4.3シリーズの「フラッグシップ教師モデル」と位置づける。ラボはこれを小型モデルへ蒸留する計画で、最初はNanbeige4.3-3Bだ。対応言語は英語と中国語で、モデルカードにはkanzhun.comドメインの連絡先が記載されている。
設定ファイルによると、構造はLlama系の標準的な設計だ。52層、隠れ次元7168、56個のクエリヘッドが8個のキー・バリューヘッドを共有する方式で、語彙数は16万6912である。専門家混合(MoE)ではない密モデルのため、トークンごとに330億パラメータすべてが計算に使われる。
Nanbeige4.3-33Bのベンチマーク、Qwen・Gemmaとの比較
ラボは同規模のオープンモデル3種を、いずれも最高の推論強度・同一設定で比較したと説明している。差が最も大きく開いたのは、長いエージェント型コーディング課題だった。
| ベンチマーク | Nanbeige4.3-33B | Qwen3.8-27B | Gemma4-31B |
|---|---|---|---|
| Terminal-Bench 2.1 | 80.9 | 73.0 | 47.2 |
| DeepSWE | 65.5 | 42.5 | 2.7 |
| Automation Bench | 54.2 | 38.3 | 9.7 |
| SWE-Bench Pro | 60.3 | 61.7 | 51.2 |
| GPQA Diamond | 89.5 | 89.2 | 91.3 |
より難しいTerminal-Bench 4では、30B級モデルの限界が見える。Nanbeigeは23.8、Qwen3.8-27Bは6.3、Gemma4-31Bは0.0だった。
微調整前のベースモデルについても同様の主張がある。Nanbeige4.3-33B-BaseはMMLU-Proで66.9とGemma4-31B-Base(59.3)を上回り、中国語試験CMMLUでは86.8対76.9だった。
スコアを見る際の注意点
外部機関による再現はまだない。MarkTechPostによると、Nanbeigeの表にある競合モデルの数値の一部は各社のモデルカードと一致しない。表ではMuse-Glimmer-30BのTerminal-Bench 2.1が61.8とされているが、メタの公表値は51.7だという。
ローカルで動かすには高性能な環境が要る。MarkTechPostはBF16の重みだけで約66GBと試算した。モデルカードはTransformers、SGLang、vLLMでの実行手順を示し、Hubにはllama.cpp、Ollama、LM Studio向けのコミュニティ量子化版が掲載されている。
背景:中型オープンモデルの競争
今回の公開で、コーディングエージェントを狙う中国発オープンウェイトモデルの競争に新たな顔ぶれが加わった。Qwenの大型モデルはすでにエージェント系の評価で米国勢に迫っている。Nanbeigeは、商用利用が自由なライセンスの33Bモデルで導入コストの面から勝負する構えだ。
今後の見通し
次の焦点は予告された蒸留モデルNanbeige4.3-3Bである。Terminal-BenchやSWE-Benchの独立測定で、ラボが主張する優位が維持されるかも注目点だ。MarkTechPostの報道時点では、本モデルをホスト型推論で提供する事業者はなかった。
よくある質問
Nanbeige4.3-33Bは商用利用できるか
できる。指示モデル、ベースモデルともApache 2.0で公開されており、商用利用、改変、再配布が認められている。
コンテキスト長はどのくらいか
最大52万4288トークン(通称512K)を扱える。エージェント用途では、1回の応答あたり最大6万5536トークンの生成が推奨されている。
ベンチマークは検証済みか
検証されていない。スコアはすべてNanbeigeの自社測定で、独立した再現は行われていない。
参考資料
- Nanbeige/Nanbeige4.3-33B — Hugging Face(2026年10月)
- Nanbeige/Nanbeige4.3-33B-Base — Hugging Face(2026年10月)
- Nanbeige Releases Nanbeige4.3-33B, a 33B Open Agentic Coding Model — MarkTechPost(2026年10月25日)
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